仕事・学校に行きたくない

毎朝、仕事に行きたくない
のは病気か甘えか

毎朝、仕事に行きたくないのは病気か甘えか毎朝仕事に行きたくないと考えてしまう、ベッドから出られない、無断遅刻・欠席を繰り返してしまう場合には、うつ病や適応障害などが原因になっている可能性があります。この場合、本人の努力のみではどうしても状況を改善できなくなります。決して「甘え」ではありません。休職や退職を余儀なくされる前に、当院にご相談ください。

仕事に行きたくない
のはみんな一緒?

厚生労働省の調査によると、社会人の半数以上が、仕事に強いストレスを抱きながら働いているとのことです。「仕事に行きたくない」という気持ちになるのは、仕方がないどころか、ある意味当然とも言える状況です。

理由は分からないけど、
学校に行きたくない

理由は分からないけど、学校に行きたくない「学校に行きたくない」と子どもから言われたら、多くの親は動揺します。いじめられているんじゃないか、何か嫌なことがあったのか、勉強が遅れてしまったらどうしよう…。そういった心配もありますね。しかし実際には、多くの不登校の子どもが、「特に理由はないけれど、学校に行きたくない」と感じています。

学校に行きたくない
時の心理状況

「特に理由はないけれど、学校に行きたくない」という場合、子どもの心身の疲れがピークに近くなっていると考えましょう。もちろん、実際には理由があるけれど言いたくないというケースもあります。
いずれにせよ、その日は休ませてあげるようにしてください。そして少し休んで再び登校意欲が湧いてきたら、基本的に心配はいりません。

不登校について

不登校とは、「何らかの理由(経済的事情・病気を除く)によって登校しない・できない状況が年間30日以上続く場合」と定義されています。
心身の状況、社会的要因によって起こるものであり、子どもは悩み・不安・葛藤を抱えています。また不登校の前段階に、腹痛・下痢、頭痛、吐き気、発熱、めまいなどの不調が見られることもあります。

学校に行きたくないお子様
によく見られる特徴

「学校に行きたくない」という子どもには、さまざまな傾向が認められます。中でもよく見られる特徴としては、以下のようなものがあります。

  • なかなか起きられず、朝だけ元気がない
  • 登校の準備が嫌い・時間がかかる
  • 友達・教員への不満をよく口にする
  • 部屋に閉じこもっている時間が多い
  • 学校生活の話をしたがらない
  • 勉強への意欲が低い
  • 体調不良を習慣的に訴える

学校に行きたくない理由

生活習慣の乱れ

夜更かしなどによる睡眠不足で朝起きられないことが原因・きっかけとなり、不登校になることがあります。
テレビゲームやスマホゲーム・動画視聴だけでなく、勉強、習い事、部活動などによって時間がなくなり、寝不足になる子どもも見られます。

友達・教員との関係が
良くない

不登校の原因としてもっとも多いのが、学校での人間関係です。学校では、いじめ、仲間外れ、喧嘩など、さまざまな問題があります。もちろん、友達だけでなく、教員(担任、部活動の顧問など)との関係が原因になることもあります。

授業についていけない

授業についていけず恥ずかしい・情けない思いをしたり、教員や友達からの何気ない言葉に傷ついたりと、勉強に関する悩みが原因になることも少なくありません。また相対的に見て成績が優秀である子どもであっても、成績が伸びない・志望校の合格に届きそうにない・落ちてしまったといったことで、ひどく思いつめることがあります。

無気力

授業、休み時間、部活動など、学校での活動を頑張る気力が湧かず、不登校になることがあります。
意外に思われるかもしれませんが、真面目な生徒、平均以上の学力のある生徒によく見られます。

家庭環境

両親の離婚、言い争い、別居などによってストレスを感じた子どもが、学校・友達との関係を避けるために不登校になるということがあります。
経済的な困窮、DVなども原因になります。

学校へ行きたい
理由が無い

学校で学ぶ、友達とお喋りをする、部活動をするといったことに意味を見出せず、不登校になることがあります。

仕事に行きたくない理由

仕事に行きたくない理由一時的または慢性的に仕事に行きたくないと思う理由としては、以下のようなものが挙げられます。

今の仕事が自分に
合っていない

業界や職種が自分に合っていないと感じると、将来的な展望を思い描きづらくなり、出社への意欲が下がります。仕事は好きだけれど雰囲気が合っていない(テンションの高さや体育会系のノリについていけない等)ことで出社が嫌になるということもあります。

職場の人間関係が
良くない

理不尽に叱責される・パワハラがある、嫌がらせ・いじめがある、セクハラがあるといった問題は、出社拒否へとつながることが多くなります。また矛先が自分以外に向いている場合も、その光景を見るのが嫌で出社したくなるということがあります。

正当に評価して
もらえない

頑張っているのに評価してもらえない、あるいは頑張っていない同僚が評価されるといったことで、仕事や出社への意欲が低下してしまうパターンです。

業務量が多すぎる

残業や休日出勤が多すぎる、仕事を持ち帰る必要があるといった場合、心身ともに疲弊し、出社したくなくなる・できなくなることがあります。

休み明けで
切り替えができない

休み明け、憂うつな気分を抱えている人は少なくありません。次第にエンジンがかかってくるようでしたら、それほど心配はいりません。ただ、長期休みがきっかけになり、出社拒否や休職をするというケースも見られます。

通勤を含めて
拘束時間が長い

通勤時間が長いほど、通勤のストレスも大きくなります。通勤で消費される体力や気力を考えると憂うつになり、出社するのが嫌になることがあります。

仕事・学校に行きたくない
のは病気の可能性も?

適応障害

職場や学校などの環境にうまく適応できないことが大きなストレスとなり、日常生活に支障をきたす心身の症状が現れている状態です。抑うつ気分、不安感・焦燥感、多汗、めまいなどの症状に加え、暴飲暴食、無断遅刻・無断欠席、出社拒否・不登校などの問題が生じることがあります。

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うつ病

精神的・身体的ストレスが原因となり、気分の落ち込み、意欲・関心の低下、食欲不振・食欲亢進、睡眠障害、動作緩慢、不安、イライラなどの症状が見られる病気です。うつ病になると、出社や登校は非常に難しくなります。
原因となるストレスは、必ずしも職場・学校にあるとは限りません。

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社交不安障害

人前に出たり、そこで喋ったり、会食をしたりといった場面で極度の緊張に襲われ、心身の症状が現れます。症状としては、赤面、動悸、手足の震え、冷や汗、頭が真っ白になるといったことが挙げられます。緊張すること、これらの症状が出ることが耐え難く、出社や登校が困難になります。

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学校に行きたくない時の
対処法

信頼できる友人・
家族に相談してみる

信頼できる友人・家族への相談は、顔を見るだけでホッとしたり、悩みを話すだけで気持ちが楽になったりと、とても大きな助けとなります。
相談を受ける側は、アドバイスは控えめとし、傾聴を大切にしてください。そして、どんな時も味方であるということを伝えてあげましょう。

無理をせず休む

心身のこれ以上のダメージを避けるためにも、無理をせず学校を休んでください。行きたくない理由を明確に説明できない場合も同様です。疲弊・混乱し、自分でも理由が分かっていないケースが少なくないためです。無理に学校に行かせても、なかなか良い結果は期待できません。

今いる環境を
変えてみる

転校する、フリースクール・支援センター・通信制の学校を利用するといったことで、環境を変えるという方法です。なお、どうしても学校に行きたくないという場合でも、すぐに退学を決断するのは避けてください。特にご本人は、正常な判断ができない状態にある可能性が高いためです。

医療機関を受診する

うつ病、適応障害、社交不安障害などが少しでも疑われる場合には、精神科や心療内科といった医療機関を受診してください。医師による治療だけでなく、心理士によるカウンセリング、支援制度などにつてのアドバイスも受けられます。

仕事に行きたくない時の
対処法

仕事に行きたくないという場合に、ご自身でできる対処法をいくつかご紹介いたします。
ただし、出社が辛い状況が続く方、ベッドから起き上がれない等の症状が現れている方は、ご自身の対処法にこだわり過ぎず、お早めに当院にご相談ください。

無理をせず休暇を
取る

思い切って、会社を休んでみるという方法です。無断欠席をすると罪悪感が大きくなりますが、きちんと連絡を入れて、あるいは前もって有給休暇をとっておくと、気持ちを楽にして休めます。必要な休養の量は、人によって異なります。他の人のことはあまり気にせず、自分が必要だと感じた時にはしっかりと休みましょう。

好きなことに没頭する

趣味に没頭しているあいだは、仕事のことを忘れられます。「趣味がない」という人も、あまり深く考えず、楽しそうなことにチャレンジしてみましょう。

一人で悩まず、
誰かに相談する

家族、友人、同僚、恩師など、信頼できる人に相談するという方法です。たとえ問題が解決しなくても、話すだけで心は軽くなります。一人で悩んでいる間は、視野が狭くなっています。相談してみたら意外とあっさり解決した、ということもあります。

仕事に対しての
考え方を変える

「仕事に対しての正しい考え方」は人それぞれです。お金のため・休みが多いから、と割り切ることで、気分が楽になることがあります。もちろん、人の役に立っている・喜ぶ顔が見られたといったやりがいを再発見し、仕事が楽しくなるといったこともあります。

転職する

転職は、環境を大きく変える手段として有効です。ただし、気持ちが沈んだ状態が続いたままの転職活動では、なかなか良い結果が期待できません。転職を考えるほど出社が辛いという場合には、まずは医療機関の受診をおすすめします。

仕事・学校に行きたくない
気分が続く方は要注意

医療機関を受診する理由はさまざまですが、誰もが一度は、学校・仕事に行きたくないと感じた経験があります。すぐに登校・出社を再開できた場合には、それほど心配はいりません。
ただし、登校・出社が難しい状態が続く場合には、うつ病や適応障害、社交不安障害などが原因になっていることがあります。受診が遅れると症状が悪化したり、休学・休職が必要になることもあるため、無理をせず、お早めに当院にご相談ください。